ALPHA L-2B グリーン (1965年4月製)
「ALPHA (アルファ)社」製のL-2Bジャケットです。
入手経緯は「ブログ 09年3月31日」に記してありますので、気になる方はブログをご覧下さい。
前々から「ヴィンテージのフライトジャケットが欲しいなぁ…」とは思っておりましたが、
1万円を切る価格で、偶然・運良く入手する事が出来ました!
まぁ…とにかくラッキーです!!
【ジャケット 全体画像】
グリーンのL-2Bです。
着用感想は、僕が着るには袖が若干長いのですが、
タイトなシルエットがカラダのラインにフィットする感じです。
丈も短めに思えますが、今風に着こなせるヴィンテージジャケットです。
リブは虫食いの穴が開きまくっておりますが、ボディは色濃くキレイな状態を保っております。
エポレット、ホース固定タブ、ハンドポケットのフラップ等が無いので
素人の僕が思い描くL-2Bとは仕様が異なる部分があります。
【各部ディテール画像】
首元画像です。
リブの右側に穴が開いているのがお分かりになるかと思います。
フロントジッパーは「CONMAR」です。
持ち手の革がグリーンに近い退色をしているのですが、おそらく当時のままだと思います。
ポケットにはフラップが付いておりません。
リバーシブル仕様(裏地オレンジ)に変更後なので、
タグは左ポケット内に取り付けられております。
ポケット内のタグです。
実物はやや茶色がかっておりますが、文字ははっきりと読み取れます。
見てお分かりになるかと思いますので説明は不要ですね。
名前がペンで記入されております。
ワッペンと名前が一緒なので、どちらかが後付けされたモノでも無い証拠だと思います。
左腕のシガレットポケットです。
ステッチ部分にホツレは無く、比較的良い状態だとおもいます。
ジッパーはフロントと同じく「CONMAR」です。
ウエスト部分にはL-2Bの特徴でもあるスナップボタンが付いております。
でもこの部分の正式名称は知りません…
調べてみたら「ウエストエンド・エクステンションタブ」と呼ぶみたいですね。
スナップボタンです。左から3枚はポケット部分の画像になります。
リブは伸びきってはおりませんが、ダメージが多くあります。
背中側の首元、そして袖口とウエスト背面のリブ部分に穴等のダメージがあります。
まぁ…ヴィンテージですし、安かったので気にしません。
むしろ、ダメージがある位の方が僕は気軽に着る事ができます!!
【内側画像】
内側オレンジ使用です。
ツヤツヤのサテン地で、とても触り心地が良いです!!
これは復刻モノやレプリカとも違う印象を受けました。
裏側部分のジッパースライダー画像です。
【ワッペン等 画像】
当時のそのまま…だと思いますが、両胸と左肩にワッペン、
両肩に階級章のようなモノが縫いつけ、取り付けられております。
刺繍のクオリティは、現在とは明らかに見劣りします。
僕は全く詳しくないので、詳細等ご存知の方は些細な情報でも構いませんので
ご連絡くださいませ。
右胸にはネーム、左胸には戦闘機乗りの証し(?)とU.S.ARMYのワッペンが縫い付けてあります。
タグにも「NAGY」と書かれているので、
おそらく「NAGY (読みはナギもしくはナギー?)」さんのジャケットだったと思います。
【追記】
左胸上のウイングマークは
「US ARMY パイロット(Aviator)用ウイング章」で、
陸軍(US ARMY )では、主にヘリコプター(攻撃、偵察、輸送任務)のパイロットとの事です。
両肩部分にはエボレットが無く、代わりに階級賞のようなプレートが両側に取り付けてあります。
ビニール(の様な透明素材)で覆って縫い付けてありますが、
何分素人故解らない事ばかりですが、この様なモノは今まで見たことがないです。
左肩には「トライデント (三又槍)」のワッペンが縫い付けてあります。
ちなみにこの肩のエンブレムワッペンは、
一度右肩に縫い付けてあったのを外して、左肩に縫い直してあります。(下に内側画像があります。)
【追記】
ビニールを被せて縫い付けてある階級章は確かに本物でした。
1950年代中期〜80年代頃の代表的なメタル製階級章との事です。
そして、この階級は
「准尉長 2 (CHIEF WARRANT OFFICER 2)」
「上級准尉2 (チーフ・ウォラント・オフィサー2 Chief Warrant Officer 2CW2)」
という事です。簡単に説明すると少尉の一つ下の階級です。
そして、肩に縫い付けてあるマークは
「アメリカ陸軍歩兵師団 第97歩兵師団 トライデント」
の部隊章である事もわかりました!
つまり、このL-2Bジャケットの本来の持ち主の方は
「アメリカ陸軍歩兵師団 第97歩兵師団 パイロット NAGY上級准尉」
である事が判明したのです!!
裏側胸部分の画像です。
縫い付けた跡が裏地にそのまま出ております。
左画像が右肩部分、右画像が左肩部分の画像になります。
右肩部分の縫って外した後がよく分かると思います。
縫い方は…正直荒々しいのですが、ヴィンテージ(当時のそのモノ)ってこういうモノなのでしょうか?
【感想・まとめ】
購入したお店では「今年から価格を下げた」と仰っておりました。
そうでもしないと、なかなか売れない…との事です。
僕みたいにヴィンテージを何も所持していない人間でしたら
今は新たに何かを買い足すには良い時期なのかもしれませんが、
古着業界全体的に古着の価格が低下しているのでしょうか?
普段住んでいるのが田舎ですので、東京・原宿の状況はわかりません…
普段レプリカジーンズを穿き込んでいている身で何なのですが、
レプリカジャケットの方がヴィンテージジャケットよりも高いとは
なんとも不思議な状況だと思います。
僕は「レプリカ主義」でも「ヴィンテージ主義」でも無く
「無理なく買い揃える主義」ですので
安く販売してくれるお店の努力に感謝しなければいけないですね!
リブはボロボロですが、気軽に着用できる価格のヴィンテージですので
周りの目を気にせずに着用して出歩きたいですね…
【加筆・追記感想】
部隊章・階級章等をネットで調べてみました。
いやぁ…全て解明いたしました!!
詳細が分かりきると、このL-2Bジャケットの価値がより一層引き立つように思えます。
そして、リアルなミリタリージャケットとして、このL-2Bが存在していたと思うと
胸に「グッ」と込み上げるモノがございます…
更新日付 2009年4月10日 (2009年4月18日加筆)