WAREHOUSE 1003XX 10周年記念モデル (32インチ)

 

 

「WAREHOUSE (ウエアハウス)」の大戦モデルジーンズ「1003XX」です。

コチラはウエアハウス10周年記念に発売された限定モデルとなります。

入手した2010年はウエアハウス15周年で、15周年記念ジーンズが発売されたのですが

僕が買うわけも無く、その噂だけを遠くで見聞きしていただけでした。

そのような状況下で偶然「キンジロートレード (ジェットリンク)」様にて、

コチラの10周年モデルが古着で出品されており、即購入を決意した次第でございます。

 (ちなみに、10周年記念モデルの付属品の箱・書籍はございませんでした。が、一切気にしておりません)

 

 ☆ シルエット

「第2次世界大戦」時の戦時下で製造された「大戦モデル」のディテールをかなり忠実に復刻しております。

僕が今まで見てきた中でも、再現度では一番かもしれません。

(とはいえ、ウエアハウスで他の大戦モデルと比較しておりませんので、あくまで個人的感想です)

32インチで僕が穿くにはオーバーサイズなのですが

ベルト無しで普通に穿いてもズレ落ちる程でも無いので、ユッタリ・ダル〜っと穿くには丁度良いです。

穿く際には3センチほどロールアップします。

サイズ詳細は下部の表でご覧下さい。

色落ち具合は自然な風合いで、色残りは50%位です。

 

 

計測箇所

サイズ

ウエスト 

 40センチ 

ヒップ(第4ボタン部分計測)

52センチ

ワタリ(股下付け根 計測)

 30センチ

ワタリ(裾部分)

 21.5センチ

股上(前・後計測)

 31・39センチ

股下

 76センチ

 (平置き計測です。あくまで素人の作業ですので参考までにお考え下さい)

 

 

 

 

☆パッチ

 

10周年オリジナルデザインの

 革パッチです。

 

 素材自体は

 ウエアハウスの定番ジーンズと

同じだと思われます。

 

穿き込まれておりますが

 パッチの文字はシッカリと読み取れます。

 

 

 「Lot 1003XX  32」

と表記されています。

 

 

 パッチの取り付けは

 ウエストバンド上部ステッチの

一筆縫いになります。

 

 細かいピッチの運針ですが

 重なる部分はキレイに一致しております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆ バックポケット

 

ポケット上部横幅 16センチ

ポケット口幅 13センチ

 深さ 13.5センチ

 

 横幅広めのバックポケットです。

 厚手のウォレットも充分収まります。

 

 

 

 

 

 

 

 

大戦モデルなので

 アーキュエイトステッチは簡略化され

 赤いペンキでステッチが描かれております。

 

 大分薄れておりますが

 近くで見て確認は出来ます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ステッチ中央はクロスしていないので

 2本の点線で描かれている形です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポケット下部の縫製は

 角が丸みを帯びており

 内外の感覚も均一では無いので

 ヴィンテージチックな雰囲気です。

 

 

 

 

 

 

 

ポケットの取り付け方は

 内外別縫製です。

 

一般的に大戦モデルは

一筆縫いでは無いみたいです。

 

 

 

 

 

 ポケット口裏はシングルステッチです。

 

 

 

 

 

 

 

 

コチラが左バックポケット画像です。

 

 右バックポケットには

 ウォレット跡がありますが、

 左側は角のアタリが強めに出ております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 隠しリベットには

 「WH & Co」

 「-KK-」

 の刻印が入ります。

 

 形状は角が丸みを帯びている

 ヴィンテージ仕様です。

材質は鉄製・銅メッキ仕様です。

 

☆ タブ

 

「GENUS」の片面赤タブです。

 左画像が通常時ですが

 既に丸まりきっております。

 

赤タブの取り付け位置は

ポケット上部から1.7センチ下、

タブの長さは1.6センチでした。

 

 

 

☆ センターベルトループ

 

 中央に取り付けられた

 センターベルトループです。

 

幅広の形状で

 中央のステッチ間の膨らみは

 表裏共に触って厚みを感じます。

 

取り付け方はバンザイ縫いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆ フロントディテール

 

股上がかなり深めのディテールになります。

 

フロントのヒゲのアタリも

自然な色落ち具合で出ております。

 

 

 

 

 

☆ フロントボタン (その付近)

 

大戦モデルということで

フロントボタンは1個簡略されて

計4個の仕様です。

 

また、大戦モデルの特徴である

「ボタンが月桂樹ドーナツボタン」

では無く、通常のボタン仕様です。

 

 

穿いていて気づいた事は

ボタン間の隙間(スペース)が広いので

比翼の下(ボタン根元側)が

結構見えてしまいます。

 

ボタンを外していたら

丸見えになりそうな恐れがございます。

 

 

トップボタン横のステッチは

Vステッチです。

 

ウエストバンド下部から

トップボタン中央に折り返します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボタン、裏の留め具共に鉄製です。

白い汚れが良い風合いになっています。

 

トップボタンの刻印は

「WAREHOUSE & CO」

 「☆SPECIAL☆」 

他のWHジーンズと同様です。

 

 

 

ボタン裏の留め具は

中央部分が盛り上がっている

お皿をひっくり返したような形状です。

 

 

 

 

 

 

 

 

比翼横のロックミシンの

ステッチ間隔が広くて

本当にヴィンテージっぽいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

大戦モデルから省略された

股リベットが取り付けてあります。

 

実際の大戦モデルは

結構イレギュラーな仕様が多いので

コチラのジーンズでは

股リベットが付いたモデルを

再現している…という事です。

 

リベットは他の部分と同じモノです。

 

 

 

小股部分の裏側の

ボタンフライ比翼下側は

デニム生地が切りっぱなしの状態を

再現しております。

 

決して手抜きではございません。

この部分をシッカリ再現しているブランドは

意外と少ないのです。

 

 

 

 

股下部分には

補強のカンヌキが入ります。

 

股下インシーム側ステッチが

若干切れているので

どうしても縫製が弱い部分となります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆ コインポケット

 

 横幅 9センチ

 ポケット口幅 6.8センチ

深さ  9センチ

 

大戦モデルという事で

 コインポケットのリベットは

 簡略化されております。

 

なのに股リベットは付いているのは

当時(だけとは限りませんが)の

 良い風合いとお考え下さい。

 

 

 コインポケットの縫製は

 一筆縫いっぽいのですが、

 折り返し部分は縫製されておらず

 針を飛ばして糸だけが

繋がっている状態です。

 

 

 

 

 

コインポケット内側上部が

 ステッチが切れて剥がれてしまいます。

 リベットが無い分、

 どうしても強度が落ちるので止むを得ません。

 

また、コインポケット口の裏側は

 シングルステッチで折り返しており

 コチラのジーンズでは

 耳(セルビッジ)部分を使っておりません。

 

 

☆ フロントポケット

 

 フロントポケットのスレーキ生地は

 ライトオンスのデニム生地

(シャンブレー生地)

 使われております。

 

 ポケット内側に

 表側の生地が来るように

 配置されております。

 

 

 

 

 

 

 

 コインポケット部分のステッチですが

 下部の角が鋭角で

 意外とキッチリしております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スレーキの縫い終わりは

 若干ナナメ上に上がって

 糸が切りっぱなしになっております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 フロントポケット内側の画像です。

 

コインポケットよりも濃い色の

 インディゴブルーのスレーキ内側生地です。

 

 

 

 

 

 

 

とにかく、ジーンズ表側は

 デニム一色になる仕様です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕はこの部分(下画像)を見て

 衝撃を受けました!

 コインポケットの台になるデニム生地の

 内側部分が折り返して無く

 デニム切りっぱなしで縫製されているのです!

 

 今まで結構なジーンズを見てきましたが

 初めて見ましたし、知りました!!

 ここまで書き記している情報も知りませんでした。

 

地元の古着屋さんも知らない箇所でした。

 

実際の501大戦モデルが

この仕様で存在しているのであれば

 僕はウエアハウスの再現力に

敬意を表したいです!!

本当に凄いです…

 

 

☆ リベット

 刻印が

 「WH & CO」

 「-K.K.-」

 鉄製・銅メッキの打ち抜きリベットです。

 

 

 

☆ 品質表示タグ

 

品質タグは存在しておらず

 ウエアハウス・ジーンズの特徴でもある

 サイズ表記のタグのみが

 縫い付けてあります。

 

 

 

 

 

 

 

☆ セルビッジ

 

幅 1.4〜1.6センチ

 

 イエローラインのセルビッジ(黄耳)です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

インシーム部分の縫製も

 ピッチの大きいロックミシンから

 デニムが盛り上がっており

 正しくヴィンテージジーンズのような

風合いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ☆ デニム生地

 

 気づいた事がありましたが

 詳細はこのページ下段で書き記します。

 

 

かなり粗く太いムラ糸で

 細かく縦落ちしております。

 

 

 画像は上から

 「フロント ヒゲ部分」

 「フトモモ部分」

 「スネ部分」

 を撮影しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 裾部分の画像です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アウトシーム(耳)側で

 チェーンステッチ縫製されておりますが

 おそらく丈直しが入っていると思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 コチラが右足裾。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コチラが左足裾の画像です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キレイにウネリが出ております。

 

 

 

 

 

 

 

 【その他画像 色落ち箇所・大きめ画像】

はじめに。

コチラの「ウエアハウス 1003XX(大戦モデル) 10周年記念モデル」ですが

ウエアハウスが復刻した大戦モデルのジーンズとしては、デニムが厚手なのが気になっておりました。

手持ちの資料(ライトニング 12周年記念号)では

「天然藍ロープ染色 1000XX 300本限定 10周年パッチモデル」

の事しか掲載されておらず、それ以前の書籍は無いので調べ切れませんでした。

 

という事で、困ったときの他サイト様頼り…という事で

「デニムギャラリー」様に10周年モデルの詳細が掲載されており、そこでようやく正体が判明しました。

コチラの10周年記念モデルに使用されているデニム生地は

「 1000[1000XX]生地 」との事です。

そして、10周年モデルの「1001XX」と「1003XX」の両方に

1000[1000XX]生地を使用している…との事です。(100…ばかりで見づらくてすみません)

物凄く納得しました。

フロントヒゲ周辺の各部大きめ画像です。

アタリの出方は自然な雰囲気ですが、デニム生地のムラ糸具合が太くて荒々しいので

本来の大戦モデルとコチラの「1003XX 10周年モデル」とは

ヴィンテージの質感とは若干異なるデニムの風合いとなります。

とはいえ、ディテール再現は凄いので資料としても重宝する位です。

色落ち自体はジーンズとして素晴らしい雰囲気なので

ヴィンテージに対するコダワリがなければ、一切気にする事が無いデニム生地です。

今となっては貴重な1000[1000XX]生地ですので。

 

 

更新日付 2011年1月8日