RGL-20 ミドルウォレット (ヌメ革使用)

 


僕の弟の子供(甥)が中学校に入学するお祝いとして製作した「二つ折りミドルウォレット」です。
甥にレザーアイテム雑誌を見せて、写真で選んだウォレットをモチーフに作りました。
様々なミスを経て、何となく見栄えが良さそうなモノには仕上がりました。多分。

 


全体画像です。
オイルを表革部分に入れているときに画像撮影するのを忘れている事に気付いて
そのあとに慌てて撮影しました。
ですので、表革の色合いにムラがあるのはオイルの影響です。
しばらく経過するとムラは無くなります。

サイズは「縦 11.5センチ 横(開いた状態)19.5センチ」だったはずです。

革は手持ちのヌメ革と、地元のレザークラフトショップで分けて貰ったヌメ革を使っています。
所々、革の質感・色合いが異なりますが、子供に持たせるモノなので気にしないでしょう。
レザークラフト屋さんで譲り受けた革は品質が非常に良いです。特に表革本体部分。
表革が1.5ミリ程の厚さ、内側に使った革は約1ミリ程です。

些細なデザイン反映なのですが甥は左利きなので
バックポケットの左側に入れて取り出しやすく、
中も使い易い配置に組み立てました。

 

コンチョ付きのフラップボタンです。
コンチョは僕が昔購入したモノを使いまわしております。
子供が持つには無難なデザインだと思ったので。
磨くと独特の光沢が出るので、おそらく「ALZUNI」製のシルバーコンチョです。

もしも、もっと大きいコンチョに付け替えたくなった場合の事を考えて
フラップの幅を大きく確保してあります。

フラップは後付けにしたので、最後の工程で縫製する際に
どうやって縫いつけようか?少し悩みましたが
結局、ウォレット外周のステッチとは別に縫う事にしました。
上画像のフラップ部分の取り付けステッチが区切られているのが判るかと思います。

内側構造は(使う向きから見て)左側がカードポケット、右側がコインケースです。

ミドルウォレットの長さがあって、横向きにカードを入れる構造なので
カードポケットの横幅は充分なサイズがあります。
子供が使う分には、余裕があった方が良いと思いました。

 

カードポケットの仕切りは4段になっています。
手前3枚分は革に曲面の切れ込みを入れて、カードを取り易い形にしました。
見えない部分ですが、カードポケット台座(革)は仕切る部分に沿って縫っているので
それぞれが独立したポケットになっています。

 

右側はコインケースです。完全に失敗した作りになっています。
ボタン付きのフラップですが、もっと長くすれば良かったです。
微妙に使い辛い形になってしまいました。
一応、裏貼り革を使って表側にボタンの金属部分が出ないようにしました。

また、コインケースが大きすぎると後から気付いたので
止むを得ずコインケース下部(画像だと右側側面)を切り取って縫いました。
本来なら折り曲げている部分です。
失敗部分ですが、一応コインケースとして使えます。

コインケース側面(画像だと上下部分)にマチを設けています。
でも、あまり広がりません…マチが無いよりマシというレベルです。

コインケースの下側にもカードが入るスペースがあります。オマケです。

札入れ部分は表革の裏側部分にだけ内貼りの薄い革が貼り付けてあります。
反対側分は…革が足りませんでした。
自作したロングウォレットの内貼り部分は5年以上使い続けても変化無しなので
ステッチ糸が切れる事は無いと思います。多分。

 

ミドルウォレットなので、札入れ部分にも充分な余裕があります。
また、2つ折りサイフの根本的な構造として
表革部分より、札入れの内側部分(コインケース等の側)を5ミリほど短くしています。
ウォレット下部の中央部分縫製をせずにスペースを作る事で
ウォレットを広げたときに札入れ部分が広くなり、お札の出し入れが容易となります。


 



ここからはブログで紹介していた画像と工程を一緒に紹介します。

最初に革を切り出したときと別に、表革の長さが足りない事に気付いたので
結局革を買い足す・再度切り出す羽目となりました。大きなミスです。

この画像が、革を重ねて折り曲げてみて実際の革の長さが出た状態です…
革は長めに切り出しておく必要があると、痛感しました。


作業の順序として、最初にカードケース接着、コインケースのフラップ・マチ部分を作りました。

あまり気にして無かったのですが、コインケース側面の革の厚みがパンパ無く太くなってしまいました。
薄くする事を考えておりませんでした…まぁ、使う分には問題無いでしょうが
ステッチ穴を開けるのが大変でした。

画像では、ほぼ完成状態になっています。

全体の革がヌメ革(プレーンな革)なので
ステッチ穴をあける際のガイドにもなるステッチ溝部分は
念入りに深めに溝を掘りました。
 
ステッチ(糸)の膨らみを無くして、擦れてステッチ糸が切れるのを防ぐためです。
縫製した後には必ず糸を叩いて厚みを無くしているので
子供が使っても糸にダメージが出にくいようにはしてあります。

どうも苦手な最後の仕上げになるコバ部分の仕上げですが
「カンナ・サンドペーパーかけ」で形を整えて
「コバ処理剤」を縫ってコバ磨きで何度も擦って
最後にオイルを入れて、再度コバ磨きで擦る作業を行いました。

でも、職人さんが仕上げた様なコバにはなりません…
一応、大きな段差が無くなっている程度の仕上がりです。

久しぶりに本格的にウォレットを作りましたが
画像で見る分にはそれなりに綺麗に出来上がっておりますし
自分自身では判っているミスが何箇所もございます。

でも、子供(甥)の中学入学祝いの品として、それなりに良いものになったと思います。
使うかどうか?判りませんけど、中学1年生が持つには割と豪華なレザーウォレットです。

メンテナンスは僕が行います…
子供にオイルを入れる作業は判らないと思いますので。

期間としては約1ヶ月、製作時間はナンダカンダで10時間以上かかっている気がしますが、完成したので一安心です。

ただ、今後の懸念事項というのは
弟の子供(次男・三男)が双子という事です。
双子の中学祝いにもウォレットを作るつもりなので(平等に)
3年後には2個のウォレットを同時製作する事になるでしょう…

それが今から怖いです…3ヶ月前から作り始めないと間に合いそうにありません。

更新日付 2015年4月12日

 

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